



このお仕事の依頼を受けた経緯をお聞かせ下さい。
ある日、前田プロデューサーから電話で、
「ヨッシー、チアリーダー好きでしょ?」って唐突に聞かれたので、
「好きっていうか、大好きです」って答えたんです。
そしたら、
「じゃあ貧乏ゆすりの話しをしようか」といわれまして(笑)
その時、さっぱり意味の分からないまま説明を受けたのがBBU概論でした。
以前からカヤックのことはご存知だったのでしょうか?
はい知ってました。プロデューサーからYUREXの話を聞くちょっと前に、
カヤックのオフィスが雑誌に載っていたのを拝見しまして。
このご時勢にこんな奇跡みたいな会社があるのかと驚愕していました。
身もふたも無い質問で恐縮ですが、
なぜこのような前代未聞のお仕事を引き受けようと思ったのですか?
こんな面白そうな仕事を断るわけないじゃないですか(笑)
ここで断ったら、この仕事やってる意味がないと思いましたよ。
お金を払ってでもやりたいっていう人多いんじゃないでしょうか。
具体的に、どのような理由で面白いと感じたのですか?
まず商品が突き抜けてますよね。貧乏ゆすりがモチーフって(笑)
普通、思いついてもつくらないと思うんですよ。
それを大の大人が大まじめにつくって実際に販売するつもりだと。
そして僕は学生のころから、そんな、いい意味で非常識なオトナ達に憧れていたんですよ。
で、実際カヤックの皆さんにお会いして「面白くなるならどんなことをしてもいい」というスタンスで挑まれているのを感じました。ある意味これはとても高いハードルなんですが、仕事としてこれほどソソられるハードルって見たことがありません。
僕自身、この企画に参加すればなにかブレイクスルーがあるんじゃないかという期待もありました。

実際の制作現場も、常識はずれなものでしたか?
現場は、さながら大喜利のようでした(笑)
こんなに「楽しく悩んだ」ことはないです。
へんなしがらみとかを気にせず、頭に浮かんだことを反射的に口に出していい雰囲気があったので、いかに面白いことをやるか、言うか、ということにこだわることができました。ほんとうに恵まれた現場だったと思います。

チアモードについて簡単にご説明頂けますか?
貧乏ゆすりに疲れたときにチアモードにすると、
かわいいチアガールが「もっとゆすって」とあなたを挑発してくれる機能です(笑)
なるほど(笑)そんな刺激的なチアーモードですが、
撮りたい映像のイメージはあらかじめ固まっていたのでしょうか?
そうですね。とにかく男心をくすぐる映像にはしたかったです。
中学生の頃に初めて「PLAYBOY」を見て、外人エロい!かっこいい!
ダイナマイト!って興奮したときのようなイメージ(笑)
あと女性視点から見たときに、「気持ち悪い!」ではなく、
「男ってほんとバカねぇ(+ため息)」って言われるようなものをつくりたかったので、
萌え系よりは、ハイファッションなイメージに近づけたかったというのがありました。
きっとYUREXのようなサブカル的な商品には、そんなハイファッションなトーンをぶつけて、カルチャーミックスさせることで、新しい何かが生まれると思ったんです。
YUREXにはそんな器があると信じていました。
そのイメージをどのように他の制作メンバーと共有したのでしょうか?
雑談をする延長で、ざっくばらんに思っていることを話していった感じですね。
そんな中で自分の中でどんどん削られ、重要なものが選別されて、
研ぎすまされていき、それをまた話すっていうサイクルを繰り返しました。
また僕が趣味でVJをやっているので、そのときに
つくった映像素材などで、あ、これ使えるかもっていうのを見せたりすることでうまくイメージを共有できたりしました。
監督っていっても、僕自身、企画段階から入って演出をし、編集も実際に手を動かし、
映像として具現化するまでをワンストップでやるので、イメージを共有しなければいけない人数が最小限ですむっていう強みもありましたしね。

オーディションの雰囲気はいかがでしたか?
全員、特に男性スタッフは終止笑顔でした(笑)
30人を超える諸外国の美女達がYUREXのために集まってくれたので、それはそれは華やかでした。なんならオーディションの撮影も僕が代わろうかと思うくらい…おっと失礼しました(笑)
女の子のイメージとか固まっていましたか?
映像として、男心をくすぐりつつも、ハイファッションなイメージを損なわないようにしたかったので、白人、金髪、かわいい、みたいな記号をぼんやりとは考えていました。
ですが、そこにばかり縛られると想像力が頭打ちになってしまいかねないので、オーディションには様々な方に来ていただきました。
彼女に決めた理由は?
最終的には左胸にほくろがあったことですね(笑)
別にそれが僕のフェチってわけではないんですが、映像の中でカメラが体に寄るシーンがあるということがその時点で決まっていまして。
彼女に出演してもらえたら、ダイナマイトなボディを兼ね備えつつも、ほくろをぱっと見つけたときになんとも言えない気持ちになるなぁと。
そういうアイキャッチとして、とてもいいなぁと思ったんです。
映像の仕上がり的にはどうでしたか?
個人的には撮影した映像を綺麗な画質のままで、見せたいというのがあったんですが、
今回、アプリケーションをつくる中、いろいろ制限がある中で、最高の画質までもっていけたと思うので、おおむね満足しています。
スーパーマリオブラザーズって映像が綺麗じゃなかったとしても、コントローラーのボタンを押してるだけで楽しいし気持ちいいじゃないですか?
ゲームは操作性あっての画質みたいなところがありますからね。

CMを作る前に、なにか自分の中で意気込みみたいなものはありましたか?
今回、テレビCMとしては初監督作品だったのですが、
このYUREXのCMを観た人が、「あー吉田ってこういうのつくるんだ。」って
思ってくれるような代表的な作品にしたいと思って制作にのぞみました。
それ程、面白いCMを作る自信があったということでしょうか?
僕自身に自信があったというより、クリエイティブディレクターをつとめられた
「ホンシツ株式会社」の斉藤賢司さんの凄いコピーが最初にあったので、これでおもしろくならなきゃウソだろっ!って思ってました。
なので、斉藤さんに胸をお借りするつもりで、今回の作品に取り組ませていただきました。

このアイデアに決定した理由は?
3つの案が最終的に残ったんですが、どれも本当に面白いものばかりで正直迷いました。
でも、YUREXという世の中に新しい価値を生む商品に、それを最大限に惹き立たせる斉藤さんのコピーがあり、今までに観たことのない世界観を打ち出せるのはどれかと考えたときに俄然、僕の中では偉人篇だと思いました。
実際の映像はかなり作り込まれたものになっていますが、
特にディティールを意識した部分は?
CGでしかできない表現や世界観を構築しようと、1カット1カット、
その質には相当こだわりましたね。
だって、クオリティをあげればあげるほど、まじめにつくればつくるほど、
YUREXのおバカさが生えるわけですから(笑)
ちなみに最初のカットで地上から石ころとかが浮かび上がるシーンがあるんですが、
あれは、ドラゴンボールの戦士が気を高める場面から着想を得ています(笑)

周囲の反応はありましたか?
誰かに見せるとだいたい
「コレ、本当にCMとしてテレビで流れるの?」って言われますね(笑)
あと弊社では毎月、取締役やプロデューサーが集まって、その月に制作したCMなどの試写会が行われるんですが、そのときに日本のトップカメラマンでもある操上和美名誉会長が笑いながら「これ、欲しい!」って言ってたよって上司から聞いたときは、思わずガッツポーズをしてしまいました。
「あ、このバカバカしさが通じた!コミュニケーションがとれた!見てくれた人のハートに触った!」と思って。
今回、カヤックとコラボレーションした感想は?
こんなバカバカしいモノを世の中にホントに出しちゃう会社ってどんだけだよと(笑)
そんなカヤックさんとなにかを一緒につくれたのは、とても刺激的で楽しかったです。
またこんな経験がしたいです。
今後の活動予定を教えてください。
今回の仕事は、プロセスも結果も最高に面白かったので、
それを越えるものをつくっていけるよう頑張ります。
あとは、プライベートでやっているVJもやりつつ、
何事も広く、ほどよく深くチャレンジしていきたいです。
あ、あとアートディレクションされたアイドルDVDとか作ってみたいなぁ(笑)
撮影で沖縄とかグアムにいっちゃったりしてその場で編集1ヶ月、みたいな。
最後にYUREXを購入された方へメッセージをお願いします。
「あなたバカでしょ。」(笑)
もちろん最大級の褒め言葉です。
飲み屋で「買ったよ!」って声かけてくれたら一杯奢ります。
ありがとうございました!